「13歳からのアート思考」末永 幸歩

読書

有名な絵の中には「誰でも描けそう」としか思えないものがあります。

絵をどう観たらいいのか、ずっと分からないままだったんですが、ヒントがありそうな本を見つけたので買ってみました。

まず絵画の歴史的背景として…

14世紀から20世紀までの時代、絵画はお金持ちとか偉い人に依頼されて描くもので、「すばらしい絵」というのは「写実的な絵」であることだったそうです。

それが「カメラ」の登場によって、写実的な絵というものの意味が薄れていったと。

そこから、アートの意義を模索する時代に突入して、理解し難い絵が生まれていったという流れがあります。

アート作品というのはそもそも、アーティストの興味を探求した結果でしかないもので、その結果(作品)に注意が向けられがちだけれども、むしろ探求の根を伸ばすことにこそ価値があると。

20世紀以降、「アートとは?」を追求した結果、パッと見よく分からない絵になった、という感じと思います。

その作品に正解があるわけではなくて、作品に込められているメッセージについて、自分の視点をもって答えを出すことに価値があり、そういった思考をもってアートを見ればいいと。

音楽とか映画とかでも、自分なりに解釈したり、他の人には共感されないような感情を覚えたり、記憶が蘇ったりすることがあると思いますが、絵の価値もそういったところ(自分にとって価値があればいい、みたいな)にあるのかなと、腑に落としてみました。

難しく考えずに絵を眺めて、なんかいいなと思ったら、「なぜこれをいいと思ったのか?」を深掘りすると自分の価値観を知ることができるんじゃないかなと思います。

いつか機会があって、気に入った絵があれば、買ってみようと思います。

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