「FACT FULNESS」ハンス・ロスリング

読書

世界の事実についての、10の思い込みについて書かれている本です。

本屋でパラパラっとめくってみて、思い当たるところが大いにありそうだなと思ったので買ってみました。

この著者は、数十年にわたって何千人もの人々に世界の事実についての質問をしてきたそうです。

質問の相手は、医学生、教師、大学教授、科学者、政治家など学歴の高い人たちであったにもかかわらず、正解率はチンパンジー以下だったと。

つまり、偶然の確率よりも低かったということで、その原因は、単に知識がないのではなく「思い込み」によるものであるということです。

質問の内容は、たとえば

Q.世界の平均寿命は現在およそ何歳でしょう?
A. 50歳
B. 60歳
C. 70歳

なんとなく、世界的にみると貧困層の人口が圧倒的に多くて、その国の平均寿命が低く、世界の平均になるとかなり低めになっているんじゃないかと思い、自分はAにしました。

答えはC です。

思い込みでした。

ちなみに、問題を全部やってみた結果、自分はチンパンジーぐらいでした。

なにか行動を起こすとき、間違った情報にもとづいてしまうと、思い描いた結果につながらないので、事実は正しく知っておく必要があるなと思いました。

10の思い込みの1つに「分断本能(世界は分断されている)」というものがあります。

人は何かと物事を2つのグループに分けたがり、その間には決して埋まることのない溝があるはずだと思い込む、というものです。

貧困層と富裕層、先進国と途上国、低所得と高所得みたいな。

先進国と途上国の例でいうと、昔は分断されていたけど、現在は先進国が85%、間が15%、途上国はわずか6%でたった13カ国だけだというのが事実だそうです。

10の思い込みの全て興味深い内容ですが、一番関心をもったのは、国際機関などにこういった講義を17年間続けてきたにもかかわらず、いまだに変わらず分断した考え方が根強くのこっているということです。

人の思い込みを変えるには、発信者の経歴やクオリティーに関わらず、長い年月が必要だということですね。

何か伝えたいことができた時、発信し続けていくモチベーションを保つために、ブレない自分を作っていきます。

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