羽生さんの「勝負に対する考え方」について書かれた本です。
大局観=全体の形の良し悪しを見極め、自分が今どの程度有利不利にあるのか、堅く安全策をとるか、勝負に出るかなどの判断を行う能力(Wikipedia)
若い時は体力や手を読む力があって勢いで勝てるけど、それらは歳をとるに伴い衰えていく。
じゃあ若い自分には勝てないのかというとそうではなくて、経験を重ねて「大局観」を身につけ育てていくことで、勝負ができると。
では、どういう風に経験を重ねていくか?
勝負の世界には
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があります。
偶然の可能性を含んでいる“勝ち”に酔うのではなく、“負けの原因”についてきちんと検証し、反省することが基本で、その繰り返しが成長につながる。
ただ、そうやって経験を積めば積むほど選択肢が多くなり、後悔しやすくなってしまうという側面があります。
そうならないためには、決断の速さばかりを良しとせず、むしろ長考して考えを深くしていくことで、間違っていない選択ができるようになる。
また、勝負には他力的な要素があるため、なかなか自分の思い通りにはいかないことが多々あります。
“他力的”というのは、将棋でいうと、自分が一手打つと、次の一手は当然相手に全権限が移るので、自分にはどうしようもない、といった感じ。
なので、一喜一憂せず、他力的な要素を受け入れ、ある程度は諦めることが大切で、感情のコントロールを身につけていこうと。
だんだん俯瞰で物事を観れるようになってくると、「おおむね間違っていない選択」がとれるようになってくる反面、「リスクを取らない選択」が増えて、成長を妨げることになってしまうことがあります。
「リスクを取らないことは最大のリスクである」とあって、チャレンジの期間の目安を決めて柔軟に対応していく必要があると。
「万物は流転する」という言葉があるように、どんな物事でも変化はし続けており、そのためにはリスクを取ることも必要と。
ただ、今も昔も変わっていない保守的な世界もあります。
普遍的なものは忘れないようにしたうえで、リスクも取るようにすることが大事思います。
まとめとして、
①勝ちよりも負けの原因について考える
②速い判断よりも、長考する
③他力的な要素を受け入れる
④リスクを選択する
を実践していきます。
何歳になっても成長できそうです。
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